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バーLEDクリスマスツリー #4 キーホルダー

2013年12月
バーLEDクリスマスツリー #3」で作った物をキーホルダーにしようと思いました。
様子見のつもりでプリント基板を流用/改造して作ってみたところ、なんだか良さそうな物に見えてきたので、また基板を作ることにしました。
限界といえるほど小さなケースに収めるため、あの手この手を尽くしています。


「とりあえず版」のダイジェスト
「とりあえず版」が完成するまでの様子をダイジェストで紹介します。
バーLEDクリスマスツリー #3」の基板を流用し、サイズと配置を検討する。
ケース内寸は28mm四方。RGBバーLEDとATtiny2313が入る。
電源はコイン電池(CR2032)、電池ホルダーは内蔵する方向で。
背面が3mm出っ張ることが分かった。

電池ホルダーは薄いものを選ぶ。写真のものは厚さ5.58mm(実測)。
パターンカットと改造。径0.26mmのUEWが太いと感じた。
電子工作というよりミニチュア模型工作をやっている気になる。
すべての部品はオモテ面に実装し、ウラ面はツライチ(面一)でリード線をカット。

電流制限抵抗を、各セグメントに入れる方法からコモンに入れる方法へ変更。
電源は3V、LEDの最小Vf(@20mA)はR=1.8V, G=2.9V, B=2.8V。
マイコンの内部インピーダンスをあてにして、G,Bのコモンはマイコンに直結、Rにのみ抵抗(1KΩ)を入れる。明るさの調整はソフト側で。
詰め込んで動作確認。問題は裏蓋。
タクトスイッチはATtiny2313のINT0割り込みに接続。点灯パターンの切り替えと、電源オン/オフ(パワーダウンモードのスリープ開始/復帰)を兼ねる。
フタ部分を作って完成。地味に手間を掛けている。
スイッチで、緑ツリー → 青ツリー → 1分毎交互、の切り替え。

もっと薄く作る方法を思いついたので薄型を製作することにした。
プリント基板を起こして基板業者に発注。
↓↓ 以下、本番の製作記事です。 ↓↓

点灯の様子と操作方法
点灯パターン
参考動画
←動画は「バーLEDクリスマスツリー #2」のものですが、点灯パターンは今回の工作物と同じです。主に後半をご覧下さい。

操作方法
本機は、スイッチを押すごとに点灯/消灯が切り替わります(電源スイッチ)。
スイッチ・オンから3秒以内にスイッチ・オフすると、次回スイッチ・オン時の点灯パターンが変化します。
[A] 緑色のツリー → [B] 青色のツリー → 1分ごとに[A]/[B]交互

特定の点灯パターンを維持するには、常に、スイッチ・オン後3秒経ってからスイッチ・オフするようにします。

回路図とプリント基板
回路図

小型化のため電源はリチウムコイン電池CR2032とします。連続72時間(丸3日)以上点灯することを確認しました。
電圧が下がるにつれLEDの色味が若干変化します。2.8Vを下回るころが電池交換のタイミングです。
ISPに対応しています。配線を完了したあとでもマイコンにファームを書き込めます。

プログラム
ダウンロード ledxmastree_type2.zip Cのソースと.hexファイルと.eepファイル。
RGBバーLEDは10個のセグメントにR,G,B 3個のLEDが仕込まれています。それら30個のLEDを1個ずつダイナミックドライブで制御しています。また、色の濃淡をデューティ比で定義し、ループカウンタによって制御しています。

LED消灯時、マイコンはパワーダウンモードのスリープ状態にあります。ボタン押下で外部割り込みがかかり、スリープから復帰します。動作中にボタンを押すとスリープに入ります(電源オフ相当)。
従って、LED消灯時も電池はほんのわずかに消費されています。※データシート上、2uA以下。

プリント基板
11/23にElecrowへ発注し、12/6に到着しました。最短の予定通り2週間です。
基板を多少加工してでも、タクトスイッチと電池ホルダーを基板に直接ハンダ付けできるようデザインしました。
基板の外形は一辺26.7mm、キーホルダーにするケースの内寸は28mm。計画通り収まります。

もちろん、任意のケースや別の基板に取り付けることもできます。その場合、スイッチと電源の配線を基板ウラ面のパッドから引き出します。電源を乾電池2本(3V)に変更しても構いません。※コイン電池ホルダーではなく電池ボックスを使う。
VCC, GNDはそれぞれ基板上でつながっているので、外部への配線はSW(スイッチ)を合わせて3カ所で十分です。

【注意】マイコンとバーLEDは逆向きに取り付けます。
バーLEDは角が1カ所だけ斜めに成型されています。そこが1番ピンです。

本番製作:薄型キーホルダーを作る
ケース加工
100円ショップのミニスピーカーのケースを利用します。白と黒があります。
外寸:約30x30x15mm。

フタを剥がし、スピーカーを固定している接着剤に切り込みを入れ、取り外します。
ケース内側に残ったゴミを削ります。
フタの裏側の出っ張りも削ります。

オモテ面の部品取り付けと基板加工
部品をハンダ付けします。マイコンとバーLEDの向きに注意。
リード(部品の足)は基板ウラ面ぴったりでカットします。※いわゆるツライチ(面一)。
ところがニッパーを丁寧に当ててカットしても、リードは0.1mmほど出っ張ります。基板の厚さは1.0mmです。部品を0.8mmのユニバーサル基板に挿し、あらかじめそこでリードをカットしておく方法もあります。

タクトスイッチの足を平らに伸ばし、片側を逆ハの字形に曲げ、反対側を根本でカットします。ハの字の根本が基板にめり込むので、その部分の基板を掘ります(写真:四角パッドの上)。また、念のため両側のランドを削ります。
※実は穴を掘ったりランドを削らなくてもタクトスイッチは取り付けられます。ここではショート防止のため念を入れて加工しています。

電池ホルダーを固定する三角パッドに隣接するランド(それぞれ2個)を削ります。念を入れるなら削った上からポリイミドテープを貼ります。テープが三角パッドに重ならないよう注意。※ランドを削る加工は必要です。省略することはできません。

ウラ面の部品取り付け
タクトスイッチは瞬間接着剤で固定し、足をハンダ付けします。足が周囲のランドに触れてないか確認します。また、ハンダを盛りすぎるとコイン電池に当たる危険性があります。ハンダの山は電池ケース底面の厚さより低くします。

電池ホルダーは両面テープで仮止めし、端子をハンダ付けします。端子は三角パッドの半分に載ります(図:紫色の部分)。その隙間へハンダを流し込みます。さらに端子の表面側からもハンダを盛り、しっかり固定します。
電池ホルダーのあらゆる角は尖っていて痛いので削ります。三角パッドに掛かる部分もあらかじめ削っておきます。

電池をセットしたときにスイッチとぶつからないか確認します。部品の取り付け位置が悪いとスイッチが電池に当たってショートするおそれがあるので、代わりに1円玉を使います(直径が同じ)。1円玉を電池ホルダーにセットし、スイッチに当たらないことを確認します。次に1円玉を押し下げて、スイッチの足に当たらないことを確認します。

動作確認
テスターでVCCとGNDがショートしていないことを確認したら、コイン電池をセットし、スイッチを押して点灯テスト。

強烈な太陽光の下ではLEDの色がよく見えないので、適当な透明色のプレートをかぶせます。写真はスモークグレーの塩ビ板(厚さ0.45mm)をかぶせた例です。

仕上げ
フタが外れないよう工作します。支柱を付けたり、両面テープやネジ止め、元通り接着などお好みで。
キーホルダーを付けるための金具を差し込みます。輪っかにした針金で十分です。※ゼムクリップを加工。絶縁も考慮する。
ケースが入っていたブリスターパック(透明のパック)を切り抜いて、金網だった部分をふさぎます。
スモークカラーのプレートをリボンで飾りました。クリスマスっぽいシールを貼ったり、デコレートはお好みで。

完成
キーホルダー、ストラップ、ボールチェーンなど自由に取り替えられます。

バーLEDを薄くするには
バーLEDの背が高すぎて、実はそのまま作っても作例のケースに収まりません。背面からはみ出します。どうするか?
・「とりあえず版」で紹介したように裏蓋を作り直す。
・何とかして薄くする。…バーLEDを削るしかありません。※ハンダ付けする前に加工する必要があります。

バーLED内部の基板に届くまで削ります。削りすぎると基板の配線を切ってしまうので注意が必要です。
オモテ側は1mm、ウラ側は2mm削ることができます。結果、4mmの厚さになり、基板に挿したときICとほぼ同じ高さになります。

ウラ面を削った様子。
パターンまで削らないよう慎重に。
※誤って足を1本切ってしまった。
IC、ウラ面を削ったバーLED (*1)、
元のバーLED。
オモテ面も削ったバーLED。
表面を黒く塗り直す必要がある。

(*1)…側面の白い部分を切りすぎてしまったため、かなり薄くなったように見えますが、実際は下側の黒く見える部分までが本体です。


LEDクリスマスツリー キーホルダー 部品一覧 (回路図はここをクリック
部品名 部品番号 個数 参考価格/備考
AVR(マイコン) U1 ATtiny2313 1 150円(秋月電子
10バーLED RGBフルカラー LED1 OSX10201-LRPB2 1 250円(秋月電子)
250円(共立エレショップ
積層セラミックコンデンサ C1 0.1uF [104] 1 10個100円
抵抗 R1 1kΩ [茶黒赤金] 1 100個100円
タクトスイッチ SW -- 1 10〜30円
コイン電池ホルダー -- BS2032-F 1 60円(aitendo
リチウムコイン電池(3V) BATT CR2032 1 100円ショップ
キーホルダーの部品
ケース(記事参照) -- 内寸28x28x12mm以上必要 1 100円ショップ
キーホルダー、ストラップなど -- -- -- 100円ショップ、DIY店
スモークグレーのプレート -- 3x3cm 1 DIY店
ラッピングリボン -- -- -- 100円ショップ、DIY店


◆ ◆ ◆
シリーズ#1の公開から1年、ついに最終形にたどり着いたと思います。
薄く作るためバーLEDの加工という面倒な工程が発生しましたが、そこを頑張ったおかげでイメージ通りのものが作れました。概ね満足です。
2013/12 追記 プレゼント企画は終了しました。


(C) 『昼夜逆転』工作室 [トップページへ戻る]